カテゴリ:享和年間(1801~1804)



竹生の里
能代市竹生  享和元年(1801)11月6日。 目名潟(八峰町)から浜に沿った道を辿っていくと、竹生という村がある。 《雪の道奥雪の出羽路》
森吉山②
北秋田市森吉 日本三大樹氷のひとつに並び称される奇観。標高1200m地点の樹氷平に自生するアオモリトドマツに雪風が氷結し氷の鎧を纏う。 真澄は享和2年(1802)10月に小又の森吉村から登る。≪雪の秋田根≫ 現代ではゴンドラに乗り約20分で到達可。文明だね。

通町 年の市
秋田市大町1丁目 年末29日には正月花や雑貨を売る「年の市」で賑わい、その活況を描く。風景画が多い真澄の図絵でも人物画は珍しい。 《雪の道奥雪の出羽路》
すすきの出湯
大館市十二所町頭 大滝温泉は大同年間、八幡平焼山の噴火によって湧出したと伝う。 昔、何処から一羽の手負い鶴が雜木の茂る芒野に舞いおり、数日後揚々として翔び去った。住民がその跡を探したところ湯元を発見したという伝説がある。

老犬神社 ~定六とシロ~
大館市葛原 「犬」を祭るという、世にも珍しい神社。『定六(佐多六)とシロ』というマタギの民話が伝わっており、非業の死を遂げた主人の忠犬・シロを老犬大明神として奉った。 ≪筆のまにまに≫
三倉鼻
南秋田郡八郎潟町真坂  享和元年(1801)11月、御鞍岬(三倉鼻)の坂の途中で休み、図絵をスケッチした。 《雪の道億雪の出羽路》

太良山峡
藤里町藤琴 太良鉱山は慶長年間(1600年~)銀山として開山、のちに鉛山としても発展した。  享和2年(1802)3月12日、太良でスケッチをし、一首詠む。 《しげき山本》
雄島
八峰町八森 八森漁港沖合に浮かぶ離れ小島。 分かれた二つの岩にそれぞれ恵比寿と弁財天が祀られている。手前の祠には七福神が祀られていた。 《雪の道奥雪の出羽路》

立岩
山本郡八峰町八森 海岸沿いにはかつて海底火山によってできた奇岩郡が軒を連ねており、その中でも一際目立つ巨岩が立岩である。 昔、海に身を投げた女を悲しんで笛を吹き続けた男がいつしか立岩になった、という伝説が残る。
雪の道奥雪の出羽路
【読み】ゆきのみちおく ゆきのいでわじ 【原題】雪乃道奥雪の出羽路 小型本、全41丁、絵27図。 明徳館本、辻家蔵。