眠り流し


眠り流し

【ねむりながし】

【習俗、祭事】

『秋田風俗問状答』より
『秋田風俗問状答』より

編集中

 眠り流しの行事は、秋田ばかりでなく東北各地はもちろん関東地方や九州でも行われている。


東北地方では広く「ネブリ流し」或いは「ネブタ流し」 と言い、群馬地方では「ネブト流し」、長野では「オネンブリ」を流すと言う。 熊本県一宮町の阿蘇神社では「禰伞和奈賀志」といって神事として行われている。

これらはみな言葉も同系のものであり、それぞれの地方に共通している説明は睡魔を防ぐこととあり、ちょうどこの季節は労働も激しくそれを払うマジナイのように解している。だが男鹿市の脇本では十六日の盆送りが「ネブリナガシ」と呼ばれていたり、また七日にはお墓の掃除をしたり、水浴びをすることなどから考えると、もとは盆祭りの物忌やミソギからこのように転化したものと考えられる。


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◆参考文献


最終更新:2025/07/24

【金森 正也 (著)/無明舎出版 翻刻・現代語訳】